モノクロネガフィルムの現像

これから始めようという方や、始めて間もないという方のための、フィルム現像の基本的な処理です。
35ミリのロールフィルムを題材に、ステンレス製の一般的なタンクとリールを用いてご紹介します。 ボクはLPLのステンレスタンクとリールを使っていますので、このページでの例もこの製品に準じます。
作業の流れ自体は人によっていろいろ違いはありますので、あくまでも基本的な流れの例とお考え下さい。

モノクロネガフィルムの現像は、おそらく皆さんが思っているより遙かに簡単で、ちょっと練習すれば誰でも出来るようになりますし、さしてお金もかかりません。
何本かやれば、お店に500円払うよりずっと良い仕上がりを得ることが出来るようになりますし、何より大切な現像のコントロールは自分でやらないことにはどうにもなりません。
使用する薬品についてはこちらのページでも簡単にご案内しています。 現像液は出来るだけ一般的な物を最初は選んだ方がよいと思います。 また、定着液は出来ればイルフォードの「ハイパムフィクサー」(非硬膜タイプの迅速定着液)を選んでください。
用具についてはこちらのページでもご案内しています。

下準備
現像しようとするフィルム、現像タンク、リール、フィルムピッカー、ハサミなどを用意します。また、現像液、停止液、定着液といった薬品類も準備します。
現像液や定着液は、保存液を薄めて使うタイプ、保存液をそのまま使うタイプなどありますので、製品の説明に従って準備します。 停止液は酢酸を薄めて使うのが一般的ですが、たいていの場合は普通の水道水でも大丈夫です(ボクは水道水です)。
フィルムの巻き取り
未現像のフィルムが剥き出しになる部分、つまりリールにフィルムを巻き取り、タンクに入れる作業は、微細な光でもフィルムが感光してしまうので、完全な暗室を得られる方は暗室で、そうでない方はダークバッグという遮光性のバッグの中で、手探りで行います。
フィルムをリールに巻く
ここから先は完全暗室、またはダークバッグの中で行います。 手探りの作業なので、ここが最初の難関、またおそらくは最後の難関ですが、慣れるとまったく何て事のない作業です。
最初はなかなか上手くできなかったり手のひらが汗だらけになって焦りますが大丈夫。 いくつかコツのようなものもありますが、基本的には指先が感触を覚えたりといった慣れの問題です。
はやく現像してみたい気持ちはわかりますが、フィルム1本か2本を練習用にして、明るいところで繰り返しやってみましょう。
実際の作業は目で見ることが出来ない手探りですが、明るいところで練習する事で仕組みを理解しやすく、また、なにか指先に変な手応えがあったとき、何が原因かを見つけやすくなるはずです。
まず、明るいところで仕組みを見ながら練習して、次に目を閉じてやってみます。 何かおかしな手応えがあったら目を開けて、何が起こったのかを観察しましょう。
ここでは、パトローネから引っ張り出しながらリールに巻いていく様子を紹介しますが、先にパトローネを開けてフィルムを取りだしてから巻く方法もあります(ボクは後者です)。 慣れると作業が早いのですが、手に汗握る感じだとフィルムが汗だらけになりますし、手を離せばフィルムがバラバラとほどけてしまいますので慣れが要るかもしれませんね。

温度調整
現像は薬品と金属の化学反応です。 反応を起こす薬品の温度によって、化学反応が進むスピードは異なってきますから、同じ時間現像したとしても、温度が違うと現像量が変わってしまいます。 そのため、現像液の温度は処理を通して指定されている値に合わせておく必要があります。
まず、平たく面積のある容器(深めのバットや大きめの洗面器など)に処理温度に合わせた水を張ります。現像処理中の保温用です。 現像処理中は、現像タンク、各種薬品の温度を一定に保つため、基本的にはこの保温用の水に容器ごと浸けておきます。
室温が処理温度とほとんど変わらない場合、停止液や定着液のメスカップは最初に温度調整さえすれば、後は保温用の水に入れておかなくても、室温に放置で大丈夫です。 許容範囲はプラスマイナス2℃くらいまででしょうか。ただし、現像液の温度だけは出来るだけ正確に。
理想を言うと、エアコンで室温自体を処理温度に合わせてしまうのがいちばんなのですけどね。 液温は、上げるより下げる方が時間がかかるので、特に夏場はクーラーの効いた部屋で作業できると最高です。

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