モノクロ写真での測光
モノクロ写真を始めた人、これからやろうという人の多くは、それ以前にカラー写真をやっていた事があるんじゃないかと思います。 最近ではデジタルカメラで写真を始めて、それからフィルム、モノクロ、という方も多いかも知れませんね、ウェルカム。電気写真じゃない本物の写真へようこそ。
写真の撮影技術的な面では、デジタルであろうがカラー写真であろうがモノクロ写真であろうが、測光の上手い下手はかならずあって、一般的に初心者よりベテランの方が上手くて当然。だけれども、何も考えずにただダラダラやってるベテランなんて大したこと無いです。マジメに取り組めばすぐに追い越せちゃいます。撮影技術も暗室技術もね。がんばろう。
自らの芸術的写真表現のためにカラーから黒白に移行しようという人なら、測光の仕方は十分に心得ているだろうからこの先は読まなくてイイとして、中には写真そのものの経験が浅いけれどモノクロをやるんだと思い至った嬉しい仲間もいるだろうから、撮影時の露出の決め方について考えてみようと言うのがこのページの主旨です。
基本的に、暗室技術に関するサイトなので撮影についてはあまり触れないようにしてますが、撮影時の露出はその後の過程と密接に関わっているので避けて通れません。
あんまり初歩的なことから書くと長くて退屈なので、ちょっとはしょってしまいますが、御勘弁を。

さて、フィルムには光に対する反応の強弱をあらわす「感度」というものがあって、世界には光があふれています。 これから撮らんとするモノの放つ光の強さ・量を調べないことには、フィルムにどれくらい光を当てればいいのかが分かりませんよね。 あんまりデタラメだと上手いことプリントできませんし。
さっきモノが放つ光と書いたけど、これには大きくわけて2種類あります。 ひとつは電球や太陽のように、そのものが実際に光を放っている場合、つまりは「光源」。 もうひとつは、何らかの光源が放っている光を「反射」している物体。
でもって、いろんなモノはそれぞれ実際に自分で放ったり反射したりしている光の強さが異なるわけです。 撮影するには、それを測らなくちゃイケナイ。

露出計
写真撮影で光の強さを測る時に使われるのが露出計、ですよね。 で、写真をちょっとやってれば、露出計には大きくわけて2種類あるのは知っているはず。 ひとつは反射光計で、もうひとつは入射光計。
実際には同じように測光素子が感じ取った光の強さを表すだけのことなんだけど、その光の量をどう演算して人間に伝えるかが違う。 とうぜん使い方も違ってきます。
別の方法で2つにわけると、ひとつは単体露出計、もうひとつはカメラ内蔵露出計。
カメラ内蔵露出計でも、特にTTL露出計と言っておいた方がいいかな。 一眼レフカメラに多く採用されている方式で、"TTL"は"スルーザレンズ"の略です。 文字通り、レンズを通った光を測るもの。つまりフィルムに到達するのとほぼ同じ状況を測れる方式です。 TTLでない場合と違って、例えばレンズの前にフィルターを付けたり被写体に極端に近づいたりしたときに発生する誤差を全く気にしなくていいのが大きなメリット。
レンジファインダーカメラなどではTTLではなく、レンズの脇に測光用の受光窓が付いているものも多いようです。
TTL方式のカメラ内蔵露出計の場合、測光方法はレンズを通った光を測るわけですが、それをどう分析するかという部分では、中央重点平均測光、中央部分測光、スポット測光、多分割評価測光などのバリエーションがあります。
単体露出計の場合には前にちょっと触れた入射光を測るものが一般的で、他に反射光を測るもの、非常に狭い部分の反射光を測るスポットメーターなどがあります。 またそれぞれを兼用しているものもありますね。

それぞれがどんなモノでどう機能し、どうやって使うかなんてのはカメラ入門や写真入門みたいな本やサイトで読んだりしてるだろうから、ほんの軽く触れるだけにしておきます(機会があったらちゃんと記事を書きますが)。
ざっくり言って、入射光式というのは、被写体に降りそそいでいる光の強さを測るもので、その被写体が実際にどの程度の明るさなのかは測りません。 一方の反射光式は被写体の明るさを測るもので、被写体に降りそそいでいる光の量は測りません。
違いをもっと分かりやすく言ってしまうと、例えば、100の光が被写体に降りそそいでいる時に、被写体が100の光のうち50を反射しているとしたら、その被写体は50の明るさですが、この場合、入射光式は100と答え、反射光式は50と答える、というわけ。
また、被写体が100のうち20しか反射していなかったら、反射光式は20と答えますが、入射光式はやはり100と答えるのです。

ところでこの時、撮影しているあなたが、その被写体は100のうち50を反射していると分かっていれば、50と答えた反射光式も、100と答えた入射光式も、同じ事を言っているのがわかりますよね。
しかし、黒より白の方が多く光を反射するのは当たり前ですが、もしあなたが、その被写体が100のうちどれくらい反射しているのか、50なのか20なのか分からなかったら、さて、入射光式と反射光式のどちらを信用して良いのでしょうか。
うひひ、いじわるな質問ですね、これ。
多くの写真入門とかの本やなにかは、入射光式という風に解説するかも知れません。
さて、果たしてそうでしょうか。

次のページへ続く

1 2 3 4 5 6
Home / Metry