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ゾーンスケール
ゾーン 0印画紙では完全な黒測光値 -5EV
ゾーン 1真っ黒よりちょっとだけ明るい黒。質感は見られない。測光値 -4EV
ゾーン 2質感はあるけれど、暗くて詳細な事は読みとりにくい測光値 -3EV
ゾーン 3暗い部分だけれどちゃんと詳細が見て取れる測光値 -2EV
ゾーン 4風景や人物写真での標準的な影の部分測光値 -1EV
ゾーン 5中間グレー。いわゆる平均反射率18%の部分測光値 ±0EV
ゾーン 6肌に優しく日が当たっている感じ。日の当たる雪景のシャドウ部測光値 +1EV
ゾーン 7一般的景色で詳細を識別できるハイライト部分測光値 +2EV
ゾーン 8わずかに質感を保つハイライト部分測光値 +3EV
ゾーン 9輝く白の表面。質感を伴わないハイライト測光値 +4EV
ゾーン 10光源。印画紙での完全白測光値 +5EV

すでにご覧頂いているはずの「ゾーンスケール」です。
真っ暗・真っ黒であるゾーン0からはじまって、印画紙上では真っ白に相当するゾーン10までの11段階に被写体の明るさを分類してあります。
また、同時に、ゾーンスケールは印画紙上のグレーの濃さを表しているものでもあります。
つまり、ゾーン5は被写体の明るさで言うと中間グレー、グレーカードの濃さのグレーですが、印画紙上でも中間のグレーです。
ゾーン4は印画紙上で、中間グレーよりやや暗く、被写体の標準的な影をプリントした際に適切な濃さのグレーであり、被写体の標準的な影の部分は中間グレーの部分より1EV暗い、という事を意味しています。
被写体上で、中間グレーよりも2EV分暗い部分、つまりゾーン3は、標準的な影よりも暗く、印画紙上でも標準的な影よりも濃いグレーですが、しかし詳細なディテールは見て取れる程度の暗さ・濃さです。

これらはあくまでも、11段階のゾーンスケールとして、被写体の明るさが印画紙上に置き換えられる様子を標準化したものに過ぎません。
実際に景色や被写体を測光したら、必ずこのゾーンスケールにぴったりはまるというわけではありませんよね。
ただ少なくとも、こうした標準モデルを立てておくことで、プロセスをコントロールする土台が出来ると言う事は、ご理解いただけるはずです。

とっても単純です
ボクが初めてゾーンシステムというものに触れたとき、正直に言えば、なんて単純な仕組みなんだろうと思いました。
どうも先入観で、ゾーンシステムはヤヤコシイ、ムズカシイと考えがちなだけではないかと想像しています。
たぶんそれは、ボクが以前(今もですが)、手探りの独学で写真撮影を勉強していたとき、スポット測光とシャドウ基準での露出決定という組み合わせに既に辿り着いていたからかも知れません。
その頃使っていたカメラは35ミリの一眼レフだったのですが、当時としては珍しくスポット測光を内蔵していました。 最初は使い方が分かりませんでしたから、中間グレーの部分を被写体上で探して測光し、撮影、というパターンでしたが、そのうちシャドウ部分を測光してマイナス補正するとか、ハイライト部分を測光してプラス補正すればいい、という事に気が付きました。
「なんだ、そういう事か」と、それまで難しいと感じていた露出決定が、突然簡単な事に思えたものです。

被写体のコントラストが、ネガフィルムのコントラストになり、それが印画紙のコントラストになるという流れは、当たり前のこととしてご理解いただけると思います。 そこに、スポット測光して露出補正するという手順を結びつけるだけで、ゾーンシステムは出来上がっているのですから、なんら難しく考える必要はありません。
被写体のコントラストがネガフィルムのコントラストになり、それが印画紙のコントラストになるという部分は、「標準現像を決めよう」のページでご紹介しています。
そこでは、11段階のゾーンスケールにある、9EVのダイナミックレンジ、7EVの有効被写体輝度域が、標準現像によってネガフィルム上のコントラストに移し替えられ、そこから標準印画紙に再現されるという段取りをつけましたね。
中間グレーより5EV暗い部分はネガフィルム上では素ヌケに等しくなり、4EV暗い部分は素ヌケではなく、印画紙上でも真っ黒ではないことが認識できるようになる。 中間グレーより5EV明るい部分は印画紙上では真っ白になり、4EV明るい部分は真っ白にはならず、わずかに濃度のある明るいグレーになる。
理想を言えば、ハイライトは有効被写体輝度域に含まれるゾーン8で決めたいところなのですが、ゾーン8の濃度を的確に掴むのがちょっと難しいので、より分かりやすいゾーン9のダイナミックレンジを基準にしましょう。
そしてまずは、こうしたフィルムの標準現像と標準印画紙とで何が出来るかを考えてみます。

次のページへ続く。

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