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ゾーンZ 1Z 2Z 3Z 4Z 5Z 6Z 7Z 8Z 9
対18%グレー-4EV-3EV-2EV-1EV±0EV+1EV+2EV+3EV+4EV
プリント                  

決して厳密なものでもなんでもありませんが、ゾーン1からゾーン9まで、つまり9EVのダイナミックレンジを、ゾーン5である測光値そのままからのプラスマイナス、そして標準現像とプリントによる印画紙上でのグレーの濃さを模してみた物です。
キャリブレーションが行われていれば、この図のようになるという概念ですね。

左の写真で、赤い丸印の部分がボクが「ゾーン2」として考えた部分で、山肌のかなり濃い部分です。 周囲には更に濃い部分がありますが、それらは成り行きでゾーン1となるでしょうから気にしません。
青い丸印のところは「ゾーン3」で、この部分は詳細なディテールが欲しいところ。 さきの赤い丸のあたりはなんとなく質感が出ていれば十分という感じですね。
画面上でもっとも明るいのは画面中央下の雪の所なのですが、ほとんど印画紙の白、つまり「ゾーン10」に近くても構わないので、ここは成り行きとしました。
空に浮かぶ雲は「ゾーン9」前後。雲の中でも濃いところは「ゾーン8」に近く、明るいところで「ゾーン10」に近くなりますが、別に質感もなにも要りませんので成り行きとし、プリント時に対応しています。
明るいところで重要なのは、緑の丸印の「ゾーン7」に相当する部分で、ここは詳細なディテールが求められます。

ここで念のため申し上げておきますが、赤い丸印の部分をボクが「ゾーン2」にしたのは、なにも被写体の明るさがそうだったから、だけではありません。 あくまでも、赤い丸印の部分をボクが「ゾーン2にしよう」と考えて決めた事です。
実際、赤い丸の部分は、撮影時に見た感じではもっと明るいグレーでした。 しかしこの写真の中で、コントロールする必要がある中ではもっとも濃い部分にしたかったのが、このポイントだったわけです。 丸印を付けた、他のゾーンについても同様です。
被写体を観察して、プリント上の姿を想像し、赤い丸印のところがこれくらいの濃さ、緑の丸印のところがこれくらいの明るさ、という風に考え、決めるのです。
それがビジュアライゼーションという過程で、それを実現するために、ここで解説しているゾーンシステムが存在します。

さて、仮に、「ゾーン2」である赤い丸印のところをスポット測光して、EV11が得られたとします。
次に、「ゾーン7」である緑の丸印の部分をスポット測光し、こちらがEV16であったなら、両者の関係は上の表のゾーンの関係に一致していますから、被写体のコントラストは標準であることがわかりますね。
    赤丸 青丸       緑丸    
ゾーンZ 1Z 2Z 3Z 4Z 5Z 6Z 7Z 8Z 9
測光値 10EV 11EV 12EV 13EV 14EV 15EV 16EV 17EV 18EV
プリント                  
実際には「ゾーン2」と「ゾーン7」しか測光していないわけですが、両者の間のコントラストが分かれば、その間のゾーンや先のゾーンは自然とあるべき所に収まっています。

こうした標準コントラストの被写体の場合、特に難しいことは考えずに測光・撮影しても大丈夫です。
とはいえ、遠景で被写体である山肌には雲によって影が落ちたり陽が射したりしていますから、違う影が落ちている自分が立っている場所で、入射光式露出計で露出を測っても正確ではありません。しかも、中間調である「ゾーン5」はこの段階ではまだどこであるかは決めていませんので、どこかを測光して測光値通り、という事も出来ません。
しかし、スポットーメーターで青い丸印の部分を測り、測光値に-2EVの補正をすればそれで十分です。 青い丸印の部分は「ゾーン3」なのですから、中間グレーより2EVだけ暗いのです。
逆に、緑の丸印の部分をスポットメーターで測り、測光値に+2EVの補正をして撮影しても同じです。 そこは「ゾーン7」ですから、中間グレーより2EVだけ明るいわけです。
赤い丸印の「ゾーン2」を測って-3EVしても同じですが、要はゾーンが分かりやすく、測りやすいところを、どこか1カ所測れば良いだけのことなのです。
ただ、可能ならシャドウ側を測った方が無難ではあります。 理由は言わなくても分かるかと思いますが、ネガフィルムだから、ですね。

この様に、どこかのゾーンを測光して、それを収まるべき所に収める過程を、「ゾーンプレイスメント(ゾーン配置)」と言います。

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